20250326 ソシャゲの話

2月ごろからずっとリバース:1999というソシャゲをプレイしている。始めたきっかけは顔がド好みな女がいたからという邪念しかないものだったが、メインストーリーを全て読み終わった時には、このゲームやってよかったなという純粋な感動もあった。

ゲームシナリオについての詳細説明は省くが、このゲームは各章やイベント、キャラに大体モチーフが存在している。例えば神話、童話、はたまた偉人、歴史、そういった背景の元に組み上がっている物語になっている。こう書くと、難しいゲームなんだろうと言う印象を持つ人もいる。自分だって工学畑の人間なので、数字のことはわかっても、歴史や海外文学といったジャンルへの知識は殆どない。世界史なんて高校2年が最後だ。それでもキャラが魅力的で、ストーリーは救いがあってもなくとも面白い。毎日楽しませていただいている。それでもたまに思ってしまう。知っていなくても面白いが、知っているともっと面白いんだろうと。

そんなこんなで気付けば図書館のカードを作っていた。まさか自分がワーグナーについて書かれた本や原文を探したり、資料DVDでオペラを見ることになるとは思ってもいなかった。人生は不思議である。6章に脳を焼かれた後はオペラや世紀末ウィーンのことばかりを調べたりもしたが、それ以外にも海外文学、神話、哲学等にも手を出した。あらゆる分野の知識が一箇所で完結するという図書館の旨みを存分に味わっている。

後このゲーム、フルボイスかつ言語設定が選べるのでこのキャラクターは英語のが好きだなとか、こっちは中国語のが好きだなとかも体験できるのが面白い。多言語できるともっと楽しいのかなと思わなくもないが、中英韓+独露完璧な人間の方が少ないなとなり、duoからのメンヘラメールを消した3月でした。

20250203(月)〜0205(水), 北海道

2月3日から2泊3日、最強寒波と一緒に北海道へ行った。

2年ぶりにはてなブログを開くと、なんと前回も同じ日に同じ場所に行っていることが発覚する。意図したものでは無かったので素直に驚きつつ、ここまで並んでいるのなら次も2月3日に行こうかな、という気持ちになったりもする。

 

旅行初日、羽田から新千歳までの便に欠航なし。定刻通りの運行で、月曜の11時には今年初めての雪景色にたどり着いた。

当たり前の話だが、寒い。冬のバイクとは違う寒さ(風で手や足の末端が冷えてゆくのではなく、シンプルに気温が低く全身が均等に冷えて行く感覚)にホームでひとり足踏みする。平日の昼間なんて出張の社会人か旅行客しかいないのだから、存分に寒さを楽しませてもらう。

新千歳から札幌まで電車で50分。旅行初日が一番元気なのだから、今日動かねばいつ動くのか!意気揚々と荷物を預け、タクシーに乗り、行きたかった回転寿司トリトンに向かう。2023年に行った時は札幌駅から一番近い店舗かつ雪まつりの土日ということもあり、2時間待ちで断念した過去がある店だった。リベンジを兼ねて、今回は駅から少しだけ離れた円山店に向かった。タイミングも良かったのか、1人だったことも相まって10分も待たずに入ることができた。旅行の目的、ひとつ達成である。

回転寿司といえば専らスシロー、おろし焼きハラス即ピの人間でも流石にこの地ではとどまる。入ると今日のおすすめはxxです!と言われるが、そもそもそのxxが何かわからない。xxのところでミシシッピ真サーモンタラです!とか存在しない魚を言われてもわからないだろうな、という気持ちで知らない魚を頼む。出てきたのは白子だった。

話は逸れるが、今回の旅行には初めてぬいなるものを持って行くことにした。ときたま写真で見るのはバイクのキーに付けている寝そべりなので、明確にぬいを持って行こうと思ったのは今回が初めてだ。

厚手のダウンのポケットに入ったぬいが保安検査場で透けて見えたのか、それが本当に気になって仕方なかった。レントゲンで変なもの映ったら見たいよね、の気持ちである。

結論から言うと、これがかなり良かった。もう少し言うと、ひとり旅と相性が良い。旅行の所々で写真を撮る度、ああそうだ。ぬいとも撮ろうかな、という思考になる。まあここの写真はいいかなと、ひとりなら億劫になりそうなところでも、折角だからぬいと撮ろう、撮るなら画角を考えよう、となっていく。前向きな旅のお供として、ポケットにひとつぬいを入れておくことは、割と良い選択肢なのかもしれない。

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今回の旅行の目的はさっぽろ雪まつり。月曜からかと思っていたが、開催は火曜からだったことを月曜に知る。

下調べのしすら存在しない脳であることに笑いつつ、目的地をロイズタウン駅に変更する。最近できた駅で、ロイズの工場があるらしい。札幌から40分電車に乗り、ロイズタウン駅に到着。駅は新設なだけあってかなり綺麗で、シャトルバスも結構な本数用意されており、ロイズの本気が伺える。駅からシャトルバス3分程度で工場に到着するが、行き道は本当に何もない。見渡す限りの雪原である。山奥の工場も雪があるだけで映えるものだな、と思うのはおそらく自分が本州の人間だからだろう(雪が全く降らない地域で育ったので、毎回北海道にきては積雪にテンションが上がってしまう)

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工場見学は有料かつ前売り券がいる、とのことで売店をふらつくことにした。工場から直接卸している、と言われている限定品を手に取る。正直なところ自分は馬鹿舌なので、限定も通常も美味しいねで終わるが、どうせ渡すなら希少なものをお土産としてあげたいものだ。良いように書くが、ただの意地である。

売店で売っているソフトクリームを食した後、どうせなら、とシャトルバスに乗らず雪原を歩く。それぞれ道に名前がついていて、看板が立っていた。きっと夏は違う景色なんだろう。四季の写真を工場に載せて欲しいな、と雪道を散歩する犬を見ながら思っていた。チワワは雪道でも足が速くて、浮いていた。

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夜ご飯はフォロワーがオススメしていたラーメン屋、一幻に行く。みそのえびそばを食べ、あまりのうまさに初めてラーメン屋で米を頼んだ。ただのライスではなく、この店ではえびおにぎりなるものが出て来る。これだけでもおいしいのに、スープに入れるとリゾットのようになり、脳内に浮かぶ健康診断やら高血圧の文字を無視して箸を進めた。いろんな人が言う「若いうちに脂は食っとけ」というやつには、たぶん、こういう余念が浮かばない間に罪を犯せの意が込められている。
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小話だが、グーグルマップに従って歩いた先にホテルはなく、名前のないビルにずっと案内され続けていた。埒が開かない、とタクシーを呼んだが、タクシーのナビもそのビルを指し続けていて、運転手さんと「コワいね…」と震えたりもした。(ホテルは全然違う場所にあったし、iPhoneのマップはちゃんとした座標を指していた。Googleマップだけが、存在しないホテルを指し続けた)

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※シングルで予約したがホテルの都合によりツインに案内され、あさひなさんにベッドを用意したかのようなオタクが誕生してしまった図


2日目、テレビを付けると最強寒波の話ばかりで、大変なことになっている道東の様子が映っている。初日に露呈したが、自分の旅行は常に行き当たりばったりである。旭川動物園に行こうかなと旭川の場所を確認し、改めて北海道の広さと最強寒波の影響を実感する。よし、小樽に行こう。

札幌から小樽までは電車で50分程度、観光客ばかりかと思っていたが定期券を持っている人を数名見かける。通勤通学経路が浮かれた人間で埋まる憂鬱さを想像し、心の中で手を合わせる。自分もその浮かれた人間の一部なので、せめて邪魔にならないようにと静かに揺られて時間を潰した。

待ち時間、駅でふらついている時に困っているらしい英語圏の人に話しかけられる。おにぎりの開け方がわからないらしく、パッション英語で実演して教えると満足そうに笑ってくれたので、こちらも満足感に浸る。お礼に、とおにぎりをひとつ受け取るも、いやあんたが開けへんのかい、と突っ込む英語力が無いことを心から惜しんだ瞬間である。ツッコミがしたくて英会話を始める人間は、おそらくそんなにいない。

小樽に着くと、海沿いなのも相まって風がかなり強く感じた。運河のフェリーは強風のため運行停止と書かれており、体感が合ってたことにひとり満足して歩く。雪道がもきゅときゅと音を立てて、歩くだけで楽しい。ただ楽しんだのも束の間で、次第に目が痛くなって来る。雪の反射で目が焼かれ、夏日に近しい光で前が埋まる。感覚過敏の気があるので、夏であればサングラスを必ず持参したが、まさか冬にサングラスが必要になるとは到底思うまい。日陰を求めて歩くも日陰は踏みしめられて凍っており、死か死を選択する羽目になる。どちらが良い死か悩み、あんまり変わんないなと目をしばしばさせながら日向を歩いた。

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ビール工場

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謎の石碑とフィナンシェ
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小樽に来たのは硝子のグラスを購入したいな、というぼんやりとした目的のためだ。何故かは省くが、うさぎがかかれた物を集める習性があるため、うさぎコーナーに足を運ぶ。ウンウン悩んでいると、店員のお姉さんがこっちは耐熱ですよとさらにオススメを続けてきて、ちょい待ってください……とさらに頭を抱える。グラスは沢山あっても、つかう人間はひとりなのである。自分の口が3つ、腕が6つあれば全部お気に入りのグラス持つのにな、と少し凹み、そこまで言うなら頭3つでいいじゃん、と思い至る。化け物の誕生である。残念ながら現実は人間なので、グラスはふたつ分購入した。

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月見うさぎと雪のうさぎ。2羽居ると、うれしい。

途中完全に吹雪始めたので、電車が止まることを危惧して早めに札幌に戻る。

お昼は時計台の花まるに向かった。1日目に行ったトリトンで食べたとろにしんが忘れられず、ここにもあれば嬉しいなという軽い気持ちで入ったが、案の定メニューに載っておりガッツポーズを決める。予習が済んでいるため白子の存在を知っており、やっぱ旬なんだ…と当たり前のことを思いながら寿司を食った。この旅行で、今のところ寿司を食べてない日はない。

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雪まつりのライトアップは18時からだが、変に時間が出来てしまったので夕方から雪像を眺めることにした。初日だし、平日の18時は色々と人が多いだろう、と予想したためである。見たいのはモンハンの像と、雪ミクの像だ。企業系のものは探さなくても歩いていれば見つかるだろう、と人の流れに沿って歩く。雪まつりは一方通行で、夕方であっても既にかなりの人が歩いていた。すると当然、地面は砂が撒かれるよりも前に踏みしめられて固まる。全面アイスバーンで、3回ほど肝を冷やしながら進んだ。アークナイツの雪像前ですっ転んだ男性の勇姿、一生忘れないよ。

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あさひな、ミクだよ。

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コメントが良かった。わかる。
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雪だるまを作ろうコーナーがあり、さまざまな雪だるまがたくさん並んでいた。
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アーミヤ…

 

最終日、本日も最強寒波の中継を見ながら朝を迎える。羽田ならまだ……の気持ちで、欠航になっていく便の情報を眺めていた。飛行機は夕方出発の便をとっていたため、札幌のどこかで時間を潰すか、空港で時間を潰すかの二択だった。

スーツケースを持ち歩きながら観光してHPを使い切るか、広い新千歳空港でゆっくり過ごすかを天秤にかけ、今回は後者を取った。なんだかんだ、いつも帰りの便の時はくたくたに疲れていて、空港を見て回れていないなと思ったからだ。

お昼すぎに空港に着き、フォロワーが上げていたお土産をコンプするために歩き回る。さすがに広いだけあって、1時間経たずで全てのお土産が手に入った。上機嫌になりながら、最後のご飯としてラーメンを食べる。この旅行で食べたものは寿司とラーメン、セイコーマートのサラダとチキン、ロイズのパン。欲の詰め合わせラインナップが許されるのが旅行の醍醐味といっても過言ではない。

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あさひな、雪ミクだよ。

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噂のロイズのパン。板チョコを一枚食べるようなものなので、向かいにスタバが無ければ死んでいた。

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空港内のポケモンストアで購入したニャスパー

新千歳空港の4階には温泉がある。かなり時間があったので利用しても良いなと近づくも、化粧品類をスーツケースに入れて預けてしまったことを思い出す。別に帰るだけだから自分はどうでもよいが、汚すのはマナー的によくはない。ここは諦めて隣にあるマッサージ部屋に行くことにする(一応、このマッサージ施設も温泉施設の一部らしく、空港内のサイトではそのように記載されていた) 入ると、先に施術されていた人の盛大ないびきが響き渡っており、携帯はマナーモードで何とかできても、人の爆音はどう防ぐのが正解なんだろうと考えつつ施術を受けた。バキバキの背中をほぐされていると下に置かれたスマホが何度も通知で揺れており、嫌な予感を感じつつもしっかり整体を堪能した。旅行終わりはテンションが高くて気が付かないが、しっかり身体は疲れている、なんてことがざらにあるので、帰る前にマッサージを受けるのはかなり良いという気付きを得た日だ。尚、何度も入っていた通知は案の定飛行機の遅延連絡だった。

スーツケースのキャスターを拭き、冷蔵のお土産をしまい、自分の部屋の電気をつけたところで今回の旅行を終える。今年も良い旅でした。

20230203(金)〜0206(月),北海道

 

ふと、真下に雪がある生活を見たことがなかったから、冬の北海道に行こうと思った。

どうせなら、と雪まつりの日程が二日目ぐらいに被るような日取りが良くて、この日を選んだ。祭りは開催当日とその前日、片付けの後日の3つの顔を持っているから、できれば全部観たかったけれど、長いお祭りでは難しい。次があるかはわからないが、雪像の最後を見てみたいとは思っている。

 

3日、金曜午後15時頃に新千歳空港に到着。着陸がとても上手で、揺れひとつなかったことだけ覚えている。(就活の時、格安の飛行機に乗りすぎた結果、感覚が麻痺しているだけかもしれないが)

空港から札幌まで快速電車に乗る。電車の窓やライト、車輪の至る所に雪が積もっていて、生活の中の雪をここで初めて目にした。いかんせん、自分の育ったところでは線路の無い山側は雪が降れど、主要路線の海側で雪が降ることは無かったから、恥ずかしながらここが初めて観測した、生活と共にある雪だった。雪って電車に乗るんだ、と暖かすぎる座席で呆けていた。

ひと区間が長い電車に懐かしさを覚えながら雪景色を窓から眺めて、50分程で札幌に着いた。金曜日はそこまで冷えていなかったのか、高揚感でかき消されたのか、あまり寒さは気にならなかった。ただ、道路一面に雪が積もっていることだけが不思議で仕方がなかった。

繰り返しになるが、自分の出身地で雪が積もることはない。昔から雨も少ない地域で、だから溜池が沢山あるんだよ、と小学生の自分たちは習ったりする、そんなところだ。 

ひとまず、雪の張る道路を踏んでホテルを目指す。すぐに、ブーツで来ていて良かったな、と突発的な旅行にも関わらず助言をくれた複数の人に感謝した。防水スプレーをふること、お前はスタミナの限り歩くから普段使いできるようなスノーブーツにすること(硬いブーツほど億劫なものはない)、など。この言葉のおかげで、旅行中何度も滑ったものの、転倒も、靴下が濡れることも無く済んだ。自分の前の旅行客が、小樽の坂でスライディングのまま滑り落ちていったことをよく覚えている。5日の日曜日、昼頃のこと。とても綺麗なフォームだった、あまり嬉しく無い言葉だろうけれど。

 

金曜日は雪まつり前日なだけあって、まだ旅行客は少なめだった。ライトアップ前の雪像、傷ひとつないカーリング場、大量のマトリョシカを見ながらテレビ塔に登る。勝手ながら英語圏が多いと思っていたが、実際は韓国・中国・英語で4:3:3ぐらいだった(場所に寄るのだろうけど、札幌と小樽は上記比率で、キロロは英語がほぼ10だった)。同じエレベーターに乗ったマダムが関西弁で、「この階段を滑り落ちたら死ぬんか!?」と喋っていたが、そらだれでも死ぬやろなあとマスクの下で笑っていた。この生活になって、マスクに感謝することが増えたと思う。

夜景は特に言うことも無く、美しいものではあった。

 

駅前の大通りから少し歩くと、仕事帰りの人や学生など、そこに住んでいる人しか居ないような通りに出た。祭り前の過剰なライトアップのせいか、除けられていない積雪のせいか、ひどく静かに感じた。人気のいない道は駅前の固まった雪より歩きやすいな、と少し張った足をほぐすことができた。

傍に積もった新雪を触って指先を悴ませたり、走って転けかけたり、ひと通り楽しんだ後、教えてもらったところで寿司を食べた。寿司は国内どこで食べても美味しいので、日本生まれでよかったと本当に思う。

余談で、いいところか悪いところか決め難いが、自分は提供されたらすぐに美味しそうだなと食べてしまう人間のため、この旅行でご飯の写真は本当に一切ない。

 

街の写真とまっさらなカーリング場の写真。

 

4日、土曜。

2時に起きて、まだ暗い街を歩く。流石に冷え込んでいて、寝惚けていた頭はすぐにはっきりした。寒。ペラッペラのジャージで外に出たのを、この三日間で一番後悔した。流石の時間だけあって人は誰も居らず、大通りの方に行けば少しだけ人が居た。もう少し歩いていくと、いい感じの酔いどれを複数見た。寒くても酔えるのは良いことだな、と適当に話して、タバコ一本と交換でラーメン屋を教えてもらった。当然ながらこの時間には開いてないし、寝起きの胃にラーメンは厳しいので、自分が覚えていたらいこうと記憶の片隅に残しておいた。

そこでふと、酔っ払いが路上で夜を越す光景はここでもあるのかと疑問に思った。財布が無くなった、で済むものが、命が無くなったに変わるのだろうか。あんなところで寝るから、と翌朝の噂話になるのだろうか。気になりつつも2時間ほど歩いて帰ると、適当に固めかけた髪が凍っていた。

 

日が昇る頃、数年ぶりにスキーをしにキロロまで来た。手ぶらで、全部付いているツアーを選択したが、交通費・ウェア・器具・リフトと全部付いて10000程だったので、安いものだった。

キロロについてマップを見た時、広すぎる、とシンプルに驚いた。一番長いリフトが3000mあって、15分も乗ることになる、と。15分も乗るなら普通に行きも帰りも乗って景色見たいな、と思い立ったものの、スキー場のリフトは基本登り専用で、下りは許可していないことが多いのでやめた。そういうものはきっと、ロープウェイだの、観覧車だの、相応しいところで見るものだろうから。

 

固まってガリガリの氷は無く、ターンで粉が舞う路面だった。多少削れても雪は降り続けていたので、すぐにコンディションも元の良好に戻っていく。小さい子が上級者コースを爆速で駆け抜けて行くところを見て、この子にとってスキー場は特別な場所ではなく、もっと身近な、それでいて良い遊び場なんだな、と感じた。結局2回転んで、帰った後もじわじわと打った首と肋骨が軋むのは内緒にしている。

ゲレンデとマップ(一部)左側にもコースがあり、ただ広い。

 

夕方に札幌に帰って、ジンギスカンを食べた。お腹いっぱいになってから、今朝のラーメン屋の存在を思い出した。酔いどれは元気だろうか。

流石に雪まつり1日目だけあって、昨日よりも人は増えていた。夜からライトアップショーがあったので、20時ごろからふらふらとカメラ片手に大通りを歩いた。雪だるまを作ったことは人生で片手で数えるほどしかないが、雪像なんかはその数倍繊細で面倒で難しいのだろうな、とどうでも良い感想ばかり浮かんだ。

雪像と光の組み合わせはひどく不思議で、過剰な光が銀行のビルまで照らして、非日常感が強い中、シャッターを切っていた。

 

雪まつりの写真。馬が光ると楽しい。

この日の余談で、友人からブルーアーカイブ雪像がある、と聞いていた。自分のブルアカの知識はとてつもなくデカイ胸だけだだたので、もし雪像がデカかったらどうしよう……と戦々恐々としながら眺めに行った。普通で良かった。

 

5日、日曜日。

爆睡したもののそういえば昨日ほぼ寝てなかったから仕方ないか、と正当化する朝から始まる。特に何も決めてなかったので、今日は食べたいものを買いに行くか、と昼から小樽に向かう。

バレンタインが近いから、きっと催事場でも買えるであろう物も気にせず、翌週の自分が食べたくなるかもしれないものを買う。変な書き方になるけれど、自分の根底には昨日の自分と明日の自分は別のものである、という意識があるが故に、こういう考え方で物事を良く決める。すると、昨日の自分は怒っていたかもしれないが、今日の自分にとってはどうでも良いことだな、ということがよく起きる。なので、喧嘩は長引くことはないが、反対に、昨日の自分は好きだったけど、今日の自分は好きじゃないな、となることもまあある。記憶や事象は変わらず引き継がれるものではあるが、そこに付随する自己に連続性があると思えたことは未だない。

それでも運河で買ったグラスを夏頃の自分が気にいると良い、とは思う。

 

海に近いからか、はたまた気候のせいかこの日が一番寒さを感じた。ジーンズの薄さを恨みながら、アルコールで全部を誤魔化す。この旅行でホットワインをほぼ毎日飲んでいるが、この飲み物に感謝したことは人生でほぼない。

自分はジンジャーの効いた正しいものより、サングリアを適当に温めたなとわかる、安いホットワインの方が好きだと気付いた3日目だった。

 

 

小樽で撮った写真

 

06、月曜。

平日なだけあって、仕事へ向かう人、スーツケースで帰る人、反対に今日から泊まるのであろう人が行き違っていた。かく言う自分も帰る側の人間なので、見納めに、と雪道を遠回りして歩いた。気づかなかったが、この3日でブーツはひどく汚れていた。

 

広い空港は早めに着いても暇を潰せるから、と快速に乗った。ここでsuicaが何故か微妙な動作をしたので、切符を購入するために並ぶ。モバイルだと気にならない数字も、実際目にすると結構な運賃なのだな、と気づいた。

かわいかったので買ったが、これが関東で使えるのかはわからない。

 

空港で荷物を預けてから、ひとつ忘れものに気づく。空港のお土産コーナでサッポロビールを見て、結局あの店には行かなかったな。まあそういうこともあるし、たぶんそういうものの積み重ねが、いつか記憶に変な色を残すのだろうと、ひとり、2時間後の飛行機を待っている。良い旅だった。